

設計担当が住宅の仕様を確定した段階で、私たち施工監理に業務が引き継がれます。まず、工事に入る1ヵ月前には日程を決めて、当社専属の施工会社を手配。作業人員の配置と同時に、必要な部品を発注していきます。メインとなるのは工場で製造されたセキスイハイムのユニットですが、最近ではお客様のニーズが多様化し、他メーカーのキッチンや洗面台などをご希望されるケースも増えています。施工監理の仕事は“段取り8分”といわれる通り、工事がスタートする前に、これらの部品や作業員をすべて揃えておくことが必要です。特に、セキスイハイムは、平均で60日という非常に短い工期設定となっているのが特徴のひとつなので、「部品が届かない」「人の手配が間に合わない」というトラブルは、なんとしても避けなくてはならない。すべての部材を発注し、納期管理をしながら、ユニットを棟上げ後、すばやく大工や内装、仕上げ工事の職人が次から次へと作業ができるように段取り、予定の工期を守ることが私の役割なんです。
段取りがすべてうまくいき、無事に工事がスタートすることになっても、それで安心できるわけではありません。毎日現場に行って工事の進み具合をチェックしたり、図面と違った点があれば一つ一つ解決したり。同時に進行しているいくつもの現場を担当することがほとんどなので、各現場にいる信頼できる職人たちとコミュニケーションをとりながら、すべての現場を把握し、滞りなく工事が進んでいくようにしっかり管理していきます。また、お客様の代わりに現場を見守るという役割もあるので、お客様目線で見たこと・感じたことを毎日ご報告し、安心してお任せいただけるよう配慮しています。現場を管理する仕事は、現場で頑張る施工会社とお客様、その両方と素早く正確な情報共有を行うことがポイント。そうして信頼を積み重ねていくことが大切だと思っています。
私が目標とする施工監理のプロフェッショナル像とは、これまでにお付き合いがあったお客様から「あの工事監督は良かったよ」と評価され、その方からご紹介いただいた新しいお客様から、また工事監督として指名を受けるようになること。そのためには、工事の安全性や品質の確保はもちろん、なによりもお客様の大切な家を建築する際、すべてを任せることができる絶対的な信頼感を得ることだと思っています。それは、決して私一人でできることではない。協力会社と一体となって、対応力と技術力のレベルを上げていく必要があると考えています。工事監理の仕事は、何よりもやりがいが実感しやすい仕事だと思っています。私たちの手で作り上げた家をお引き渡しした際の、お客様の笑顔は格別。そして、現場のスタッフと一緒に作り上げたという達成感が信頼関係を強くし、さらに次の工事のモチベーションへと繋がっていくのです。

